適当過ぎる映画レビュー「ウィッチ」4点
音楽はどっちかってと気に入らないものが多いので「音楽」というくくりになると、広義的すぎて好きと言い切れない自分がいる。
が、映画は好きだ。
最近の悪趣味なコメディか何かよくわからないnews番組や規制と世論を気にし過ぎた結果、まるで面白くないエンタメ番組を見るよりは随分楽しい。
基本、ゾンビ・サメ映画を主食としているが、ふとCATVつけて映画やってたらなんでもいいから見てしまう
で、考えたらけっこうな数見てる気するので備忘録的に残しておこうと思った次第。適当にここに一言REVIEW。大体敬称略。大概ネタバレ気味
ウィッチ(2017)
点数:4点
4点 誰かにすすめたくなるラーメンのレベル
1630年のアメリカ・ニューイングランド。信仰心のあついキリスト教徒の一家が村外れの森の近くに移り住んでくる。ある日、生後間もない赤ん坊が突如姿を消す。一家に不穏な空気が流れる中、父ウィリアム(ラルフ・アイネソン)は、まな娘のトマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)が魔女ではないかと疑い……。
見所:結局一番恐ろしいのはバランスを失った人だよね
信仰というか、自分の中のある種の信念、つまり生きていくための指針のようなものを「神」として、自己の中以外の「概念」として祭った場合、それが崩壊したり、見失った時、バランスを失った時、人は狂気の真っ只中にある。
そんな印象を受ける映画。当時の温度感が伝わる美しい映像にのめりこんでいるうちに、ある事件から信仰心から村を追い出された一家を襲うのは、森の中の魔女という象徴という事になっているが、結局のところ子供より弱い大人の猜疑心や疑惑、不信が最大の「悪」で、それはあろうことか一番向けられるべきではない子供たちに向けられてしまう。ラストは救われない結果だが、長女の笑顔は劇中で一番気持ちのいい笑顔でしめられる。一言でいうと「閉塞」この映画を覆っているのはそんなワード。しかも、それは人間から生まれた人間にしか作りえない「閉塞」現代社会にもそこら中にはびこる類のものだ。一つ言えるのは、ウィークデイ真っ只中、明日もプレゼン資料、朝から着手やねって夜更けに見る映画ではない。
静かだが、一家を行き交う負の感情は内向きに激しく悲しいものである。