キツネの嫁入りマドナシのブログ「まずいラーメン屋は滅びてしまえ」

キツネの嫁入りというバンドを主催する、京都にたまたま住んでいるマドナシという人間の日記と、レビューと。

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適当過ぎる映画レビュー「無限の住人」1点

音楽はどっちかってと気に入らないものが多いので「音楽」というくくりになると、広義的すぎて好きと言い切れない自分がいる。

が、映画は好きだ。

最近の悪趣味なコメディか何かよくわからないnews番組や規制と世論を気にし過ぎた結果、まるで面白くないエンタメ番組を見るよりは随分楽しい。

基本、ゾンビ・サメ映画を主食としているが、ふとCATVつけて映画やってたらなんでもいいから見てしまう。で、考えたらけっこうな数見てる気するので備忘録的に残しておこうと思った次第。適当にここに一言REVIEW。大体敬称略。大概ネタバレ気味

 無限の住人(2017)

点数:1
失敗したカップラーメンレベル

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映画『無限の住人』予告編

 

100人斬りの異名を持つ万次(木村拓哉)は、わなによって妹を失い、謎の老人に永遠の命を与えられる。死ぬことのできない無限の体となった今、斬られた傷は自然に治るが、剣術の腕は落ちていた。ある日、孤独な万次の前にあだ討ちを頼みたいという少女・浅野凛(杉咲花)が現れる。彼女の願いを聞き入れた万次は、凛と共に剣客集団・逸刀流の首領である天津影久(福士蒼汰)の命を狙う。


見所:個人的にはヒミズぶりにひどい作品。原作ええやつ実写化したらロクな事あらへんよなという悪い一例。金のある球団が4番バッターばかし集めてもチームとしてはさして強くならんよね的な結果。

つ珍しく全巻そろえた漫画の一つである本作品、木村拓哉さんが主演という時点で、これは終わったなと思っていたが、とはいえ、いつか見ねばと思っていて、CATVでやっていたので、半ば義務感から見てみたら、想像を絶するひどさやった。

  • 殺陣が全体的に雑
  • ぼそぼそいうセリフ回し多すぎ
  • 杉咲さんから復讐したるって気概が一ミリも感じられない
  • 杉咲さんがギャーギャー言うシーンはうるさいだけ
  • 原作の持ち味でもある残虐性・凌辱性を再現できないなら作らない方がいい
  • 大人数との殺陣が冗長的すぎ
  • 衣装、日本橋あたりのコスプレの人にしかみえへん
  • 豪華キャストもったいない
  • 尸良のラストの血しぶきは何かの冗談ですか 
  • 無駄にええ話しようとしすぎ
  • 最強過ぎる槇絵・吐鉤群弱すぎ

とかとか。

個人的には、この作品、「ひでぇ、、」と吐きそうになりそうな残虐性・凌辱性にフォーカスあたった“悪人”と対峙する”善人”として人殺し。人殺しという点からみたら、善も悪もないのではないかとジレンマ。が、そこに家族の復讐劇という感情移入から、読者目線は、“善”としての殺人を良しとせざるを得ないストーリー性と、“不死”で死にたいと言いつつ、生きがいを感じてしまった先には、やはりただの人殺しがある主役万次の価値観と、それぞれ闇を背負った戦わざるをえない「逸刀流」の面々と政府・無骸流との対峙といったところだが、結果からいくと。

 

その辺の良さまるで再現されてねええ

 

というあたりで、かつ暗めで長め、セリフ回しは木村さんを筆頭にぶつぶついわはるし、終始眠かった。気になるところと突っ込みどころ満載だったが、とりあえず、一番気になったのは、

 

なんかええ話にもっていこうとしすぎ

 

原作でもたまにぽろっと、万次さんが言い事いうシーンとかあるが、基本ドライなテイストでええ加減でかつ実はそんなに強くない(不死がゆえ強い)ってノリと最強すぎる登場人物がよかったのに、やたら、ええ事いうシーンとかでストリングス流れて、お涙頂戴にもっていこうする感じは、ほんと近年の日本映画にありがちな劣悪の極み。

あと、杉咲さんは、完全にミスキャスト。想いのたけを叫ぶ!みたいなシーンは子供がおもちゃ買ってくれとぎゃーぎゃー言ってるぐらいにしか聞こえへんし、なんつーか、目に親の復讐したんねん感が皆無で、その辺のテンションが眠気に拍車をかけられた気がする。

と、まぁマジメにファンからすると怒りを覚えるぐらいだったが、福士さんや市原さんとかは適役だった気もする。

結果からいくと、あの壮大な話を二時間ぐらいでまとめるのは無理なので、もちょっと一部の話にフォーカスあてて、売れたら他バージョンもやるよ、ぐらいでよかった気がする。

 

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木村拓哉さんが好きな人はみたらいいと思う。